
比や割合が苦手な人はかなり多いです。 それを解決するために、有名なてんとう虫 (くもわ) や線分図といった工夫があります。 ただ、そうやって色々工夫があるにも関わらず、苦手な人はずっと苦手です。
ところで、足し算というものがあります。 しかも1桁の足し算です。 例えば「$5+3=8$」ですね。 小学校1年生で習います。 今更1年生がする足し算なんて、と思う人が多いでしょう。 しかし、比や割合が苦手な人に、足し算が苦手な人は多いです。
以下の2つの式を線分図で表してみてください。
- $5 + 10 = 15$
- $15 - 5 = 10$
どうでしょう、表せたでしょうか。 学校や教科書通りであれば、こうなります。
ちゃんと10の長さは5の2倍の長さになっているでしょうか。 比や割合が苦手な人の多くは2倍の長さになりません。 数の大きさと長さが頭や体と繋がっていなかったり、長さで大きさを表そうと思っていなかったりします。
そして、1と2で、全く同じ線分図になっているでしょうか。 苦手な人は、1と2について「足し算と引き算だから別のものだ」と考えがちです。
この「足し算だろうと引き算だろうと、15が全体で、5と10が部分だ」という意識を持てないことが、比や割合が苦手になる大きな理由の一つです。
全部で3000円あります。兄弟で 2:3 に分けました。兄はいくらでしょう。
足し算で表してみましょう。 比の合計は5です。 全部の金額合計は3000円です。 この2つを並べてみます。
| 兄 | + | 弟 | = | 全部 |
|---|---|---|---|---|
| 2 | + | 3 | = | 5 |
| ◯ | + | △ | = | 3000 |
次に兄と弟を何倍かにしていきましょう。
| 兄 | + | 弟 | = | 全部 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2 | + | 3 | = | 5 | ① |
| 4 | + | 6 | = | 10 | ①$\times 2$ |
| 6 | + | 9 | = | 15 | ①$\times 3$ |
| 20 | + | 30 | = | 50 | ①$\times 10$ |
| 200 | + | 300 | = | 500 | ①$\times 100$ |
| 400 | + | 600 | = | 1000 | ①$\times 200$ |
| 1200 | + | 1800 | = | 3000 | ①$\times 600$ |
| ◯ | + | △ | = | 3000 |
答えが出ましたね。 兄は1200円、弟は1800円、合計で3000円です。 比の問題ですが、同時に足し算の関係です。 ではもう一つ別の問題を考えてみましょう。
お金がいくらかあります。兄弟で 2:3 に分けたところ、兄は2400円になりました。お金は全部でいくらあったでしょう。
今度は兄の金額だけが分かっています。 同じように考えて計算してみましょう。
| 兄 | + | 弟 | = | 全部 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2 | + | 3 | = | 5 | ① |
| 24 | + | 36 | = | 60 | ①$\times 12$ |
| 240 | + | 360 | = | 600 | ①$\times 120$ |
| 2400 | + | 3600 | = | 6000 | ①$\times 1200$ |
| 2400 | + | △ | = | □ |
答えが出ましたね。 弟は3600円、全部で6000円です。 いろんな解き方が世の中にはあり、色々と説明方があります。 しかし「全体と部分の足し算から一歩進んだものだ」というイメージが大事です。 比や割合が苦手な人で、このイメージがない人とは非常に多いです。 「足し算なんて出来る!、そんなの簡単すぎる」と思ってしまうところが問題なのかもしれませんね。
ということで、四則演算(足し算, 引き算, 掛け算, 割り算) を線分図で表すプリントを作りました。 とても簡単ですが、線分図で表せるでしょうか。 もし割合が苦手だったら、試してみましょう。 何か気がつくところもあるかもしれません。